日本酒の人気は国内にとどまらず、いまや世界的にも注目を集めています。
越境ECによる海外展開や、海外の取引先への卸売など、日本酒の輸出を検討する事業者も多いのではないでしょうか。
しかし、日本酒を輸出するには、免許の取得や通関手続き、各種書類の準備など、クリアすべきハードルがいくつか存在します。
本記事では、日本酒を輸出する際の基本的な流れや必要な免許、そしておさえておきたい注意点まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
日本酒は輸出できる?
日本酒は、基本的に問題なく海外へ輸出することができます。
ただし、輸出には「輸出酒類卸売業免許」の取得が必要であり、酒税法において定められている人的・場所的・経営基礎・需給調整要件などを満たしたうえで、申請書や添付書類を提出しなければいけません。
日本酒の輸出時の手続き・流れ

日本酒を輸出する際の流れは、以下のようなステップです。
- 輸出方法に応じた許可・免許の取得
- 発送方法の手配
- 必要書類の準備・作成
- 保税地域への搬入
- 輸出通関の手続き
- 海外への貨物の輸送
- 輸入通関の手続き
- 現地での流通・配送
続いて、輸出に必要な8つのステップを順番に紹介します。
輸出方法に応じた許可・免許の取得
日本酒を海外へ輸出するには、まず「輸出酒類卸売業免許」が必要です。
これは国税庁が管轄する免許で、輸出事業者としての適格性を確認するための手続きです。
税務署へ申請して審査を経て取得できますが、取得までには3〜6ヶ月程度の時間を要することもあります。
なお、例外として、酒造メーカーが自社製造した日本酒を輸出する際には、免許が不要になるケースがあります。
発送方法の手配
輸出する日本酒をどのように海外へ送るかも重要なポイントです。
輸送手段には「海上輸送」と「航空輸送」があり、それぞれ下記のような特徴があります。
海上輸送
日本酒の国際輸送においては、リーファーコンテナ(冷蔵コンテナ)による海上輸送が多く用いられます。
輸送コストは比較的安価な一方、輸送にかかる期間は航空輸送に比べて長くなります。
航空輸送
配送スピードを重視する場合には、速達性に優れた航空輸送が用いられます。
輸送中の温度変化や振動への対策として、丁寧な梱包が求められます。
ポチロジの海外輸送サービスでは、日本酒をはじめとするアルコール飲料の発送を請け負った実績も豊富にございます。
日本酒に適した発送方法や、配送にかかる料金にお悩みの事業者様は、お気軽にご相談ください。
⚫︎参考:食品の海外輸送事例
必要書類の準備・作成
日本酒に限らず、海外に貨物を発送する際にはインボイス(送り状)やパッキングリスト(梱包明細書)などの書類の準備が求められます。
また、欧州連合(EU)などへの輸出にあたっては、輸出国の管轄当局が発行する原産地証明書などの提出も求められます。
これらの書類は、税関や輸入先での通関に必要な情報を含んでおり、誤りがあると輸送トラブルの原因にもなりかねません。
書類の準備や作成に不安のある方には、ポチロジの海外輸送サービスがおすすめです。
ポチロジでは国内の指定倉庫に搬入いただくだけで、その後の必要書類の準備から発送手配までをお任せいただけます。
保税地域への搬入
日本酒を輸出する際には、貨物を「保税地域」へ搬入する必要があります。(通関を委託する場合や少量輸送では、保税地域を利用せずに通関が行われるケースもあります。)
保税地域とは、関税法上の管理区域であり、輸出入貨物の一時保管や通関手続きが行われる場所のことです。
ここに搬入することで、税関による検査や通関の準備が整えられます。
搬入作業は、自社で対応することも可能ですが、海外輸送や通関に慣れていない場合はポチロジのような発送代行業者に委託することで、スムーズかつ確実に進められます。
貨物の破損や遅延を防ぐ意味でも、専門業者の活用は有効な選択肢です。
輸出通関の手続き
保税地域に搬入された貨物は、輸出通関手続きに進みます。
この工程では、税関に対して商品の内容や数量、価格などを申告することが必要です。
主に提出する情報には、前述のインボイス・パッキングリスト・原産地証明書などが含まれます。
申告内容に不備があると通関が遅れるため、事前のチェックが重要です。
海外への貨物の輸送
通関の完了後は、いよいよ日本酒を海外へ輸送します。
日本酒は温度や振動に敏感な商品であるため、輸送中の環境管理が非常に重要です。
20年以上にわたって国際輸送に携わるBE FORWARDが運営するポチロジは、独自の配送ネットワークにより、高品質な国際輸送を実現しています。
配送品質を重視した輸送を検討中の事業者様は、ぜひ一度お問い合わせください。
輸入通関の手続き
貨物の国際輸送を終えると、輸入国側でも通関手続きが行われます。
現地税関に対して輸入申告を行い、場合によっては追加の書類提出や関税の支払いが求められることがあります。
輸出時とは異なり、現地の規制や制度に合わせた対応が必要となるため、事前に確認しておくことが大切です。
現地での流通・配送
輸入通関後は、現地での流通・配送フェーズに移ります。
保管倉庫や小売店舗への配送が行われますが、温度管理が不十分な環境での保管は、日本酒の品質劣化を招くリスクがあります。
そのため、リーファー配送や定温倉庫の利用など、品質を保ったまま届ける手段の確保が重要です。
現地のパートナー企業との連携や、発送代行業者による配送ネットワークの活用によって、スムーズな納品が実現します。
日本酒の輸出に必要となるのは「輸出酒類卸売業免許」
前述のとおり、日本酒を海外へ輸出するためには、「輸出酒類卸売業免許」が必要です。
この免許は、酒類を輸出用に取り扱う事業者向けに、国税庁の所管で定められているもので、税務署に申請して取得します。
申請には、申請書のほか、事業計画書や登記事項証明書、地方税の納税証明書などが必要です。
審査期間はおおむね2~3か月程度で、申請内容や地域によって異なる場合があります。
ただし、酒類製造業免許を有する酒造メーカーが、自ら輸出を行う場合、別途「輸出酒類卸売業免許」を取得しなくてもよいとされています。
日本酒を輸出する際の注意点

日本酒を輸出するにあたっては、手続きや輸送だけでなく、さまざまな注意点にも気を配る必要があります。
たとえば、輸送中の温度変化や、輸出先の法制度、書類の不備などは、品質劣化や通関トラブルの原因となります。
このようなリスクを事前に把握し、適切な対応を行うことが、日本酒のスムーズな輸出には不可欠です。
以下では、とくに注意すべき5つのポイントについて解説します。
温度管理ができるリーファーコンテナを利用する
日本酒は、温度変化によって味や品質が大きく変わる繊細な商品であるため、輸送中の温度管理は非常に重要です。
とくに夏場の輸送や、赤道直下を通る海上輸送では、リーファーコンテナと呼ばれる温度管理機能付きのコンテナが推奨されます。
顧客満足度の低下やクレームを防ぐうえでも、温度管理の徹底は欠かせません。
一部の国では輸出証明書が必要となる
輸出先の国によっては、日本酒の輸入に際して特別な証明書の提出が求められることがあります。
たとえば、原産地証明書や衛生証明書、成分分析証明書などです。
これらの証明書がない場合、現地での通関ができず、返品や廃棄のリスクも発生します。
事前に輸出先の要件を確認し、必要な書類はすべて揃えておくことがトラブル防止につながります。
酒税の免税を利用する場合は「酒税納税申告書」及びその関連書類を提出する
日本酒を輸出する際には、国内で課される酒税の免税措置を受けることが可能です。
この措置を適用するには、所轄の税務署に「酒税納税申告書」に「輸出証明書」などに基づいて作成した「輸出免税酒類輸出明細書」か「輸出証明書」、もしくはその写しを添付して、申告期限内に所轄税務署に提出する必要があります。
手続きを怠ると、本来支払わなくてよい税金を負担することになってしまうため、正確な書類の準備と、提出期限の管理を徹底しましょう。
アルコール度数によって国際輸送法上の「危険物」となることがある
日本酒のなかでも、アルコール度数が高い製品は、国際輸送法上の「危険物」として分類されることがあります。
たとえば、度数24%超かつ容量が250Lを超える容器に入った商品、アルコール度数が70%超の商品は「危険物」に定められており、国際輸送時には特別な規定が適用されます。
輸送業者に確認を取り、該当する商品には適切なラベルを貼付するなど、規則に則った対応を行いましょう。
輸出先の国ごとの規則・税法を確認する
日本酒を輸出する際には、輸出先の国の規則や税法にも十分な注意が必要です。
たとえば、アルコールの輸入に年齢制限がある国、成分表示が義務化されている国、関税が高額に設定されている国など、国ごとにルールは異なります。
とくにはじめて取引する国の場合は、事前のリサーチと準備がスムーズな輸出を実現するためのポイントです。
日本酒の輸出に関するよくある質問
最後に、日本酒の輸出に関してよくある質問と回答について紹介します。
個人でも日本酒の輸出はできる?
個人であっても、日本酒の輸出は可能です。
ただし、個人であっても、輸出の目的や数量によっては法的な手続きや免許の取得が求められます。
贈答用や少量の輸送であれば、条件によっては免許不要で発送できるケースもありますが、あらかじめ税関や税務署へ相談し、自分のケースに当てはまる条件を確認しておくと安心です。
個人で日本酒を輸出する際も輸出酒類卸売業免許は必須?
原則として、個人であっても販売を目的として日本酒を輸出する場合は、「輸出酒類卸売業免許」が必要です。
この免許は、営利目的で継続的に酒類を取り扱う事業者に対して発行されるものです。
判断に迷う場合は、事前に所轄の税務署へ相談し、必要な手続きを確認することが推奨されます。
日本酒が多く輸出されている国はどこ?
日本酒の主な輸出先には、アメリカ・中国・香港・韓国・台湾などが挙げられます。
とくにアメリカでは、日本食ブームの影響もあり、高品質な日本酒への関心が高まっています。
また、アジア圏では贈答文化や日本ブランドへの信頼から、ギフト用や高級酒の需要が増加中です。
その他、近年ではヨーロッパや東南アジアでも輸出量が増加しており、世界的に日本酒の市場が広がっている傾向があります。
海外発送なら発送手配から任せられるポチロジ
ポチロジの海外輸送サービスは、約20年にわたって中古車輸出を手がけてきたビィ・フォアードが提供する海外輸送サービスです。
海外に送りたい荷物を国内の指定倉庫に搬入いただければ、その後の各種書類の準備や輸出手続きはすべて弊社にお任せいただけます。
国際宅配便によるスピーディな配送を、リーズナブルな価格で提供しており、最短2日で配送先に荷物をお届けすることが可能です。
個人・法人を問わず、多くのお客様にご利用いただいており、実際にご利用いただいた方からは、下記のような声がございます。
- 日本から発送して2日後にはカナダに到着するという速さに驚きました!
- 航空便なのにとても安く利用できる点に満足しています!
海外への輸送方法を検討中の方は、ぜひ一度ポチロジの海外輸送サービスをご検討ください。
参考



