中国は世界最大のEC市場で、日本の商品もたいへん人気です。日本の国内市場が低迷する中、中国への進出を検討しているけれども、どのように事業を展開すればいいのかわからない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、中国向け越境ECで売れている日本の商品や成功事例、おすすめの配送方法について解説します。中国で自社の製品の販売を検討している方はぜひ参考にしてください。
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中国の日本製品購入は「爆買い」から越境ECへ
コロナ禍以前は、来日した中国人観光客がドラッグストアや家電量販店で日本製品を爆買いすることが話題になっていました。
しかし、コロナ禍で訪日できなくなったことがひとつの契機となり、現在では越境ECでの日本製品の購入が増加しています。
2022年に越境ECを通じて中国が日本製品を購入した金額は2兆2,569億円。前年に比べて5.6%増です。
日本の国内市場が低迷している中で、中国は日本の企業にとってまだまだ魅力的な市場といえるでしょう。
ただし、中国向けの越境ECは、国内でのECとは異なる点も多くあるのでよく検討してビジネスに乗り出す必要があります。
参考:経済産業省 令和4年度 電子商取引に関する市場調査
中国向け越境ECでの売れ筋日本商品ジャンル
今でも日本製品は中国で人気です。しかし、爆買いが話題になった10年ほど前に比べると人気の商品には変化が見られます。
以前は液晶テレビやカメラ、白物家電などのハイテク製品が人気でしたが、現在では別の分野の日本商品がよく売れています。今中国で人気の日本商品のジャンルは以下のとおりです。
美容関連

中国では資生堂をはじめとする日本の化粧品が若い女性に人気です。日本の化粧品は高級ブランドというイメージがあり、安全性の面からも高い信頼を得ています。
一般的な化粧品以外にホワイトニングや日焼け止め、洗顔料なども好調な売れ行きです。さらに美顔器などの美容家電も人気があります。
食品・飲料
東京電力福島第一原発にたまった処理水の海洋放出以降少し潮目が変わってきましたが、それでも日本の食品は富裕層を中心に人気です。
最近ではお菓子や醤油、味噌などの調味料、日本酒をはじめとする酒類も需要が高まっています。
医薬品・サプリ
日本の医薬品やサプリも中国では人気です。特に日本の目薬には花粉症やコンタクト用など特定のニーズに特化した製品があります。商品バリエーションが豊富である点が広い支持を集めている理由のひとつです。
目薬は中国では医師の処方箋が必要なので、日本に旅行したときに大量に買い求める人もいます。
中国では大気汚染が問題となっていて、のど飴もよく売れています1。人気のある龍角散などは高値で販売されているので、偽物も出回っているようです。
ただし、医薬品を越境ECで販売する際には気をつけなければなりません。輸入国の法律や規制に違反した場合、罰せられる可能性があるので十分な注意が必要です。
日用雑貨
日本製ならではの細かなニーズに対応した製品も中国で需要があります。
熱さまシートなどの熱冷却用品やスキンベープなどの虫よけスプレーは、常に中国の大手ECモールで人気上位です。
スポーツ・アウトドア用品
経済発展が進み、中国人が余暇や趣味に回すお金が増えてきています。
それにともない、釣り具メーカーのDAIWAや釣り具・自転車用品を製造販売するSHIMANOは中国での売り上げを伸ばしています。
アニメ関連
世界的に評価の高い日本のアニメは、中国でも人気です。
宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」や「SPY×FAMILY(スパイファミリー)」は中国での興行収入も順調に推移しています。
中国製のアニメも最近は大きな進歩を遂げていて、特にCG技術は飛躍的に向上しています。しかし、まだまだ表現に対する規制は厳しく、日本のアニメに独特な自由な世界観や表現は中国の若者に受け入れられているようです。
アニメとともに、アニメに関連するグッズやコスプレ商品なども中国では人気があります。

ファッション関連
高品質でハイセンスな日本のファッションも人気です。
ユニクロは最近少し中国での売り上げが鈍化傾向にありますが、「イッセイ ミヤケ」や「ア ベイシング エイプ」、「ビームス」などが人気ブランドの上位にランクインしています。
中国向け越境ECの成功事例
越境ECのビジネスにおいて中国で成功している日本企業をいくつか紹介します。
ヤーマン
ヤーマンは、東京都江東区に本社のある美容・健康機器メーカーで、中国では「雅萌」というブランド名でビジネスを展開しています。
2016年4月に中国最大のECモール「T-mall」に雅萌旗艦店をオープンしました。
中国では美顔器や脱毛器が人気で、11月11日「独身の日」の美容機器部門の販売実績ではヤーマンの製品が常に上位の売上実績をあげています。
DAIWA
DAIWA(ダイワ)は、グローブライド株式会社が展開する釣り具ブランドです。
中国では経済の発展とともに、国民が余暇に投資する金額が増えてきています。
ダイワの中国現地法人がイベントを主催して釣りの普及を図るなど、中国でさまざまなキャンペーンを展開することによって人気のブランドになりました。
資生堂
資生堂の中国への進出は1981年にさかのぼります。2
中国に研究拠点を構え、中国独自の商品開発を行っている点が中国市場での長年の成功につながりました。
近年の中国でのEC市場の拡大にともないさらに売上高は増加し、現在では資生堂の売上高の約1/3は中国市場によるものです。
中国向け越境ECを成功させるポイント
中国向けの越境ECでは、大量に訪日する中国人観光客と連動したマーケティングや、中国で現在人気のSNSを活用した販売が成功のポイントです。
インバウンドの「旅アト」需要を狙う
新型コロナ禍も一段落し、再び日本を訪れる観光客が増加してきました。
インバウンドのマーケティング戦略では「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」が重要とされています。
それぞれ旅行のまえ・旅行中・旅行のあとを意味し、「旅アト」は旅行のあと母国に帰ってから1カ月くらいの期間を指す言葉です。
越境ECの狙い目のひとつとして旅アト需要を狙う方法があります。
日本の旅行中に購入しようと思ったけれども、重くて持ち帰れなかった物などを越境ECによって購入してもらおうという考え方です。あるいは、日本で買った商品を母国に帰って使ったり食べたりした物のリピート購入を狙う方法も考えられるでしょう。
日本のお土産を貰った人がその商品を気に入って、自分でも買いたいと思うケースもあります。
購入者へのメール送付や特別なキャンペーンなどのプロモーションを展開して、リピート購入につなげることが有効です。
SNSを有効活用
中国ではSNSやインフルエンサーの動向が、ECの売れ行きに大きな影響を与えています。
最近のトレンドはライブコマースと呼ばれる手法で、KOL(Key Opinion Leader)と呼ばれるインフルエンサーがネットで商品を紹介すると爆発的に商品が売れます。
日本のテレビショッピングのような手法で、インフルエンサーがネットのライブ配信で商品の説明を行ったり使用して感想を言ったりします。視聴者は配信を見ながら、商品が気に入ったらその場で購入可能です。
中国向け越境ECの注意点
中国向けの越境ECでは、以下のような点に気をつける必要があります。
中国独自の制度の把握
日本から中国向けの越境ECを行う場合、ECの形態によって取引に関する規制が異なることをよく理解しなければなりません。
具体的には、「日本国内にある法人が中国の越境ECサイトに出店して日本国内から商品を販売・発送する場合」と、「日本に拠点のある法人が日本にある通販サイトを通じて商品を販売する場合」とでは税金や関税の手続きが異なる点です。
参考:中国における越境ECの概要と留意点:中国向け輸出 | 貿易・投資相談Q&A – 国・地域別に見る – ジェトロ
チャイナリスクに注意
中国でビジネスを行う際にはチャイナリスクに十分注意しなければなりません。
チャイナリスクとは、中国関連でビジネスや投資を行う際に注意しなければならないリスクのことで、中国特有の政治的なリスク、反日感情、急激な規制の変更や経済の失速などがあります。
直近では、東京電力福島第一原発処理水の放出によって中国が日本産の水産物を禁止したことで日本の水産業界は大きな打撃を受けました。
水産業にとどまらず資生堂をはじめとする化粧品メーカーなども影響を受けています。
中国語への対応
海外の顧客に日本の商品を購入してもらうためには、その国の言語に対応することが必要です。
購入前の商品に関する問い合わせや購入後のトラブルなどの際に、購入者の母国語で対応できる仕組みを構築しなければなりません。
配送コスト・配送品質に留意
中国は世界最大のEC市場なので、配送品質のレベルも年々上昇しています。
とはいえ、日本国内の物流に比べると配送中の乱暴な取扱いなどによって、届いた商品に不具合があったなどのトラブルが発生しやすい点は否定できません。
梱包のしかたを工夫したり、配送中の破損などの補償内容を事前によくチェックしたりするのは、中国向けに商品を配送するビジネスでは大変重要な問題です。
配送にかかる費用もよく検討しなければなりません。
また、関税は基本的に購入者が負担する必要があるので、購入者に対して購入時点で明確にアナウンスする必要があります。
中国向け越境ECでおすすめの配送方法
越境ECでは、海外配送が重要なカギを握っています。
中国向けの越境ECでおすすめの配送方法をいくつか紹介します。
EMS(国際スピード郵便)
EMS(Express Mail Service:国際スピード郵便)は日本郵便が行っている世界120の国・地域に重量30kgまでの書類や荷物を配送するサービスです。
中国では「⾏郵税」という郵送貨物・携帯貨物に対して適用される税金があり、宝石やタバコ、お酒などの高級品・嗜好品には50%の高い税率が課せられます。
⾏郵税の支払いは購入者が行うので、商品購入時点で購入者に注意喚起をしなければなりません。
保税区モデル
保税区モデルは、中国国内の保税倉庫に商品を保管し、ECサイトで注文を受けると保税倉庫から商品を出荷する配送方法です。
保税とは、輸入された貨物にかけるべき関税を一時的に保留することを意味します。一時的に関税を保留するために貨物を保管する倉庫が保税倉庫です。
保税区モデルでは、保税倉庫に保管された商品を注文を受けてから配送します。中国国内に商品があるので、注文から商品到着までのリードタイムが短いのが特徴です。
お酒などの場合、税率が20.2%なのでEMSよりも割安になります。
しかし、保税倉庫の設置には初期投資が必要です。本格的に中国向けに越境ECを展開する場合にはメリットが大きいですが、小規模事業者には不向きな配送方法といえるでしょう。
ポチロジ
「ポチロジ」は株式会社ビィ・フォアードが提供する海外輸送サービスです。
重量0.5kg刻みで細かく料金設定がされているので、どんな商品でも比較的割安に商品を発送できるのが大きな魅力です。
EMSでは対応していない重量30kgを超える商品でも配送できます。壊れ物や高級品などは発送前に梱包の相談も受けているので、配送後にトラブルになる可能性は低いといえるでしょう。
さらに、他の国際宅配便サービスより配送料金が安いのも魅力のひとつです。
ポチロジは中国へ輸出される越境EC業者さんに多数ご利用頂いております。足マッサージ機、時計、アクセサリー(イヤリング等)、美容ハサミ、綿製品、楽器などいろいろな商品を送っている実績がございます。
中国への越境ECは大きなチャンス!特有の事情の理解が成功への鍵
中国の景気はやや減速傾向にありますが、それでも中国は日本の企業にとってまだまだ大きな魅力のある市場です。
中国特有のリスクや制度、慣習などを理解したうえで越境ECを実施すると売上アップが期待できます。
越境ECでは、海外配送をどのように行うかがきわめて重要です。
ポチロジは、中国語への対応も万全です。中国の顧客向けに作ったインボイスをそのままお送りいただければ、発送用の英語のインボイスはポチロジで作成できます。
ユーザーからは翻訳する手間が省けて助かるという声をいただいています。
中国向けに商品の輸送を検討されている方は、ぜひポチロジにご相談ください。


