日本から海外に荷物を送る際、多くのケースでは現地での輸入時に関税がかかります。
そのため、海外赴任や留学、移住などで、海外へ引越しする方の中には、持ち込む荷物にどれくらいの関税がかかるのかが不安な方もいるのではないでしょうか。
本記事では、海外引越しに伴う関税の仕組み、免税となる条件、注意すべきケースまでわかりやすく解説します。
海外への荷物の輸送時にかかる関税とは
はじめに、海外への荷物の輸送時にかかる関税について、どのような仕組みで課税されるのか・どのように計算されるのかという点から見ていきましょう。
関税の仕組み
関税は、海外から持ち込まれる物品に対して課される税金です。
納税方法には「申告納税方式」と「賦課課税方式」があり、関税の場合には原則として輸入者が税額を申告する「申告納税方式」で処理されます。
関税制度には、国内産業の保護や国際価格の調整という役割があり、同じ商品でも国によって税率が異なったり、免税条件が設けられたりする場合もあります。
関税の計算方法
関税額は、輸入品の価値や数量などを基準に計算されます。
主な計算方法は、以下の3つです。
| 関税の計算方法 | 詳細 |
| 従価税 | 輸入品の価格を基準に関税率をかけて算出する方法 |
| 従量税 | 輸入品の重量・数量を基準に税額を算出する方法 |
| 混合税 | 従価税と従量税を組み合わせて税額を算出する方法 |
申告内容に漏れや誤りがあると、追加課税されたり、配送が遅延したりする可能性もあるため、注意しましょう。
海外引越し時の荷物に関税はかかる?
海外引越しの荷物は、多くの国で免税となるケースが一般的です。
家具や衣類など、渡航前に本人が使用していた私物は「移転家財(Personal effects)」とみなされ、税金が免除されます。
そのため、通常の生活用品を持ち込むだけであれば、基本的に関税が発生する心配はありません。
ただし、免税の適用には国ごとに定められた条件があり、基準も異なります。
続いて、海外引越し時の荷物に関税がかかる可能性があるケースについて見ていきましょう。
海外引越し時の荷物に関税がかかる可能性があるケース

前述のとおり、海外引越しの荷物は免税となるケースが一般的ですが、例外も存在します。
制度の趣旨は「本人が生活で使用する私物」に限って免税する点にあるため、たとえば以下の4つの条件に当てはまる場合には、課税対象となることもあります。
- 長期滞在ビザを取得していない状態で輸送する
- 新品または購入から間もない荷物を輸送する
- 現地入国後6ヶ月を経過してから荷物を輸送する
- 個人消費と考えにくい量の荷物を輸送する
以下では、それぞれのケースについて詳しく解説します。
長期滞在ビザを取得していない状態で輸送する
観光ビザや短期滞在ビザなどの場合、海外での居住が前提とならず、移転家財として認められません。
また、長期滞在ビザを取得して引越すケースでも、ビザ取得前に荷物を発送してしまうと、関税がかかるリスクが高まります。
免税対象であると認められるには、長期滞在ビザ取得後の発送が望ましいでしょう。
新品または購入から間もない荷物を輸送する
購入から間もない商品や未使用品を多く含む場合、輸入時に商用物品と判断され、関税がかかるケースがあります。
とくに家電やブランド品など、価値の高いものでは、審査が厳しくなる傾向があります。
商用物品でないことを証明するためにも、購入日を証明できるレシートや使用実績がわかる情報などを準備しておきましょう。
現地入国後6ヶ月を経過してから荷物を輸送する
多くの国で「移転家財」と認められるのは、入国から一定期間内に輸入された荷物のみです。
一般的な基準は入国後6ヶ月以内で、それ以降に送った荷物は通常の輸入扱いとなり、課税対象となることが一般的です。(※基準は国によって異なりますので、配送の際には最新情報をお確かめください)
海外への引越しでは時間がかかることもありますが、あまり発送が遅れると免税扱いにならない可能性があることに注意しましょう。
個人消費と考えにくい量の荷物を輸送する
前述のとおり、免税が認められるには「本人が生活で使用する私物」であることが前提です。
そのため、一般的な生活において必要な量を大きく超えて輸入しようとすると、商用目的の輸入と判断されるケースもあります。
輸送量が増えるほど、送料なども高くなるため、適切な範囲で荷物量を調整し、必要であれば現地で購入する方法も検討するとよいでしょう。
主要国における引越し荷物の関税ルール

次に、下記4つの主要国・地域における引越し荷物の関税に関するルールについて紹介します。
- アメリカ
- オーストラリア
- イギリス
- EU
ただし、制度は予告なく変更されることもあるため、渡航前には最新情報を必ず確認してください。
アメリカへの引越し時の関税ルール
アメリカでは、入国者が1年以上使用していた私物(家財)は免税扱いとなります。
引越し荷物の主な免税条件は以下のとおりです。
- 使用目的の私物であること
- 渡航前に購入し、1年以上使用していたこと
- 自動車や二輪車は、使用者と同時に持ち込まれること
- 自動車や二輪車は、引越しから1年以内に販売しないこと
オーストラリアへの引越し時の関税ルール
オーストラリアでは、12か月以上所有している私物が「移転家財」として免税扱いになります。
引越し荷物の主な免税対象者は以下のとおりです。
- オーストラリアに永住目的で初めて入国する移住者
- 海外から帰国する永住権(市民権)保持者
- 一時居住者
ただし、自動車や同部品、遺贈品、インターネットで購入したものなどは免税対象外です。
イギリスへの引越し時の関税ルール
イギリスでは、引越し荷物を免税扱いにするために「ToR(Transfer of Residence)」と呼ばれる申請が必要です。
ToRの申請により、居住移転控除の対象となるものは以下のとおりです。
- 家具・家電
- 衣類及び身の回り品
- 車
- ペット
ただし、引越しの6か月以上前に購入したもの以外は居住移転控除の対象にならないほか、再販または商用利用を目的としたものや、個人許容量を超えるアルコールやたばこ製品なども対象外です。
EUへの引越し時の関税ルール
EU加盟国へ移転する場合、引越し荷物の免税条件は加盟国共通のルールが適用されます。
主な条件は以下のとおりです。
- 住居移転前にEU域外国に12か月以上連続して居住している
- 6か月以上所有あるいは使用している
- 入国後12か月以内に輸入する
ただし、国によって検疫や付加価値税(VAT)の扱いが異なるため、実務上は各国の通関ルールを確認する必要があります。
海外引越し時の関税トラブルを避ける方法
海外への貨物の輸送では、申告内容に不備があると荷物が税関で止められたり、追加課税の対象になったりする場合があります。
引越しの荷物においても同様で、免税となるルールを満たしたうえで、適切な申告が求められます。
また、医薬品や食品などの輸入禁止品目は国ごとに異なるため、最新情報を確認し、規制に違反しない範囲で持ち込むようにしましょう。
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海外引越し時にかかる関税以外の諸費用
海外への引越しでは、関税以外にもさまざまな費用が発生します。
主な費用は以下のとおりです。
- 梱包費用:破損を防ぐための梱包材代や作業費
- 輸送費用:航空便・船便の運賃
- 通関手続き費:税関での審査や必要書類の処理費
- 保険料:輸送中の事故や紛失に備える補償費用
そのため、引越し準備を進める際には、これらのコストを総合的に判断しながら、持っていくものと現地で買うものを決めることが重要です。
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参考資料




https://www.hikkoshi-sakai.co.jp/kaigai/network/file/europe/england.pdf



https://www.hikkoshi-sakai.co.jp/kaigai/network/file/europe/england.pdf



